誤字を覚えよう

校正者は、間違われやすい誤字を覚えてしまえば、何かありそうだとピンとくるようになります。

誤字はメモに残しておきましょう

「この字、間違ってますね」「あれ!? 何回も見たんだけどなあ」。お客さまの持って来られたカタログをざっと眺めただけなのに、誤字が目に飛び込んでくることがあります。

近年、PCやスマホの技術革新によって漢字の変換予測は優れたものになりましたが、誤変換に出くわすことは未だにあります。

誤字のパターンをたくさん覚えていると、危険な字が出てきたときに「正しいか」ではなく、「あの字になっていないか」という視点で見ることができます。

蜂蜜なら蜂「密」、横綱なら横「網」、茶碗なら茶「椀」、内臓肉なら内「蔵」肉、担々麺なら「坦」々麺、週刊誌なら週「間」誌、掘り出し物なら「堀」り出し物、軽量設計なら「計」量設計、前面入力端子なら「全」面入力端子、過熱防止センサーなら「加」熱防止センサー、期待に応えるなら期待に「答」える、古都を訪ねるなら古都を「尋」ねる…。調製豆乳と「無」調整豆乳はややこしいので要注意です。

このパターンを増やすには、うっかりしそうな誤字に出合ったらこまめにメモを取ることです。1年もすればベテランと同じ「経験値」になれます。そうなれば、紙面(誌面)のこのあたりに何かありそうだとピンときます。