赤字の前後に注意しよう

赤字検版では、赤字の前後もしっかり見るようにしてください。なぜかと言いますと……

赤字周りは危険地帯

正しかった文字や写真が、いつのまにかおかしくなってしまうことを「化け」といいます。

以下は、その一例です。

・受付期間を受付時間に変えたら、午後9時 が 午前9時 に!

・価格の色を変えたら、1,980円 が 1,900円 に!

・文頭の文字を変えたら、ご利用ください が を利用ください に!

デザイナーさんが赤字の部分しか触らなければ、すべてとは言いませんがかなりの化けは防げます。しかし、1字直すのに文章を丸ごと打ち直したら打ち間違えてしまったり、別の場所を直してしまうこともあります。

また校正側が出す、修正ミスを誘発しかねない赤字が、その引き金になることもあります。たとえば「自然の水を利用した」の「自然の」を「天然」にする赤字だと、「水」が落ちて「天然を利用した」にならないとも限りません。この場合、「自然の水」を囲って「天然水」と書けば「水」は落ちません。

なので、赤字検版では、赤字の前後もしっかり見るようにしてください。赤字周りにこそ、思わぬ落とし穴が隠されているのです。