カタログやパンフレットを作る際、数十社あるいは数百社から原稿を集め、その取りまとめをするのが「編集事務局」です。修正指示のやり取りは、現在ではほとんどメールやストレージサービスで行っていますが、以前はファクスが主流でした。これがなかなかの曲者(くせもの)で、字が小さいとツブレ、薄いとカスレ、端っこに書くと印刷されず、本当に校正者泣かせだったのです。
現在のようにスキャンデータをPDFでやり取りする場合は、ツブレやカスレもないわけではありませんが、問題は端っこに指示が書いてあるケースです。経験上、文字の3分の1でも見えればなんとかなります。しかし文字の大半が隠れて、「指示らしきものはあるようだが…」となれば、なんの指示なのか確認をしなければなりません。さらにすっかり隠れてしまったら、誰もそこに「何か」があるとは思いませんし、それが重大な事故にならないとも限りません。
そこでカンプ余白の端から5mmより内側に、読みやすい字で記入することを意識しましょう。こんなちょっとした工夫で、広告の完成度はグーンとアップします。