読者を楽しませる

世の中の、読む気がなくなる印刷物、改善の余地はありそうです。

「あなたの仕事はチケットを売ることではありません。おいでになったゲストと最初にコミュニケーションをとることです。でも『いらっしゃいませ』とは言わないでください。それは日本では『いらっしゃいませ』には返事をしない習慣だからです。ゲストから返事をいただいて、はじめてコミュニケーションがとれたことになるのです。」

これは東京ディズニーランドのチケットブース用の接客マニュアルです。「こうしなさい」と押しつけるのではなく、仕事の目的と理由をやさしい言葉で説明しています。こういうマニュアルだとスイスイ頭に入り、先が読みたくなりますよね。

私たちの周りには読むのもうんざりするような印刷物がたくさんあります。例えば、パソコンソフトの「使用許諾契約書」や保険契約の「約款(やっかん)」は、読んでもらうのが目的ではなく、説明責任のために仕方なく、という印象を受けます。家電製品の「取扱説明書」も初心者にはちんぷんかんぷん。わかってる人なら5分で終わる設定に3時間!なんてことがザラにあります。「字が小さい!漢字多い!日本語!?」と最後まで読めず放り投げた方も多いのではないでしょうか。(もしかしたら読むのが楽しいという少数派の方もいるかもしれませんが…)

先程の読む気がなくなる印刷物にしても、改善の余地はありそうな気がします。分厚い説明書を分冊にするだけでも、イメージは違ってくるでしょう(誰だって薄いほうがいいですよね)。「あの説明書、面白かった!」と思わせれば、今の時代SNSですぐに普及しますから、企業のイメージアップの為に検討してみてもいいかもしれません。