私が責任者ですシール

一人ひとりが自信と信念を持って仕事するには、「この仕事をしたのは誰か」を可視化することが必要かもしれません。

安全管理の基本は、いつ、誰が、何をしたのかを記録に残すことです。これはあとあと問題が起きたとき、責任の所在をはっきりさせるという後ろ向きの理由もありますが、それだけではありません。

たとえば映画の最後に、出演者、製作スタッフ、スポンサーなどの名前が出てくるエンドロール。エキストラの通行人など、つまり端役でも、もしエンドロールに名前が載るとなれば何となく誇らしいもので、会心の演技をしようって気になるはずです。

スーパーでは「私が作りました」のパッケージ付きの野菜などが売られています。生産者の名前や顔が写っていて、値段も少し割高となれば、これは生産者の自信作なのだろうから、ほかより安全でおいしいのかなと思えてきます。

「私がこの企画を考えました」「私がこの実績表を作りました」「私がこの稟議書を承認しました」…。もしトップの方が社内文書に目を通していて、どうもうちの連中は検証が甘いなあと感じるようでしたら、印鑑の代わりに顔写真入りの「私が責任者です」シールなどを作り、貼ることにしてみてはいかがでしょう。各担当者の、自信と信念を表すことにもなりますよ。「40過ぎたら自分の顔に責任を持て」とリンカーン大統領も言っていたみたいですし。