「お売り下さい」のすごさ

本文に上手に誘導するキャッチコピーのテクニック、その成功例を紹介。

キャッチコピーの役割は、まずはじめに読者に「ん?」と思わせて、「どれどれ…」と本文まで誘導することです。言いたいことを最初にズバッと言ってしまうと、「へー、なるほどね」で終わってしまい最後まで読んでもらえません。

某大手大学受験予備校の「なんで、私が東大に!?」はその成功例です。これを読んで、ここに通えば東大に入れるんだと全員が思うわけではありません。ですが、参考になりそうだからもう少し先まで読んでみようかな、という気にはなるはずです。もしキャッチコピーが 「偏差値レベル別特別コース受付中」だったら、「ふーん」で終わってしまうでしょう。

キャッチコピーといえば、中古本などの買い取り・販売チェーン、ブックオフの「お売り下さい」は有名ですね。このキャッチコピーは古本屋のイメージを一新させました。それまでのリサイクル業界は「高く買います」が普通でした。それが今では宝石、衣料、家具、車など、どの業界も「お売り下さい」を使っています。たしかに「お売り下さい」とお願いされると、「高く買います」が上から目線に思えてくるから不思議です。

最近では「高く買います」と「お売り下さい」の複合型、「高価買取中!お売り下さい!」という、「お売り下さい」のすごさをUPさせるキャッチコピーも見られるようになりました。