私たちは電話番号を人に伝えるとき、035817○×■△と一気に読むのではなく、03…5817…○×■△と区切りながら伝えますよね。その上最後に、その番号をメモした人が復唱までする念の入れよう。数字は1字違うだけでまったく意味が変わってしまう危険物です。しかも、それが価格に関わることだったら…。「価格」を校正するときも、こんな工夫と慎重さが必要です。
では、¥19,800が¥19,880になってしまっているとき、確実にそのミスを拾うにはどうすればいいでしょう? それは、まず声に出すことです。付け合わせ校正方法のひとつで、原稿と紙面の両方を一人で見比べながら確認していく方法。突き合わせ、引き合わせともいう。 Moreなら自分だけに聞こえるよう小さな声でぼそぼそと、読み合わせ校正方法のひとつで、原稿を読み上げる「読み手」と、紙面の情報を確認する「消し手」の二人で原稿照合を行う方法。 Moreなら読み手に聞こえるように、「いち きゅー かんま はち ぜろ ぜろ」と言いながら、ダーマトダーマトグラフ※の略。紙をむいて芯を出す色鉛筆。紙がきれいにクルクル~っとむけたときの爽快感はクセになります。 ※ダーマトグラフは、三菱鉛筆株式会社の登録商標。 Moreでひと文字ずつ縦にチェックしていくのです。
一人目がこういう見方をして、二人目がカンマの前と後ろ(19と800)に分けて確認すれば、ひと桁多い¥198,000のときも、カンマの位置がおかしい¥198,00のときも、確実に反応できるはずです。