疑問は全勝を目指そう

疑問はなんでもかんでも出せばいいというものではありません。

頭は悪くない。仕事もていねい。でも結果が出ない。そんな人のことを「残念な人」というそうです。残念な人は、的外れの疑問を山のように書いて、周りの人を疲れさせます。

〈残念その1〉 P.80の「あきらか」を「明らか」にしますか?(P.50の3行目より)

80ページの「あきらか」を見て、ずいぶん前に「明らか」もあったぞ、としゃかりきになって捜したんでしょうね。でも30ページも離れていたら気にする人はいないでしょう。

〈残念その2〉 「取扱品目」を「取り扱い品目」にしますか?(「取り扱います」があるので)

動詞には送り仮名を付け、名詞には付けない。受け付けると受付時間、申し込むと申込書などよくある表記です。揃えなくともまったく問題ありません。

〈残念その3〉 品名に合わせ、コピーも「ぷりん」にしますか?

品名は「ミルクたっぷりぷりん」、コピーは「牛乳をたっぷり使ったまろやかなプリンです」。固有名詞と普通名詞なのですから、揃えてはいけません。

疑問はなんでもかんでも出せばいいというものではありません。お客さまからすると、返ってきた校正紙疑問だらけで真っ黒だと読む気もなくなってしまうでしょう。すると、本当に大事な疑問がごそっと見落とされてしまうことも。何が必要で、何が不要かの判断は難しいですが、たとえばお客さまや窓口さんに、何をどこまでチェックすればよいのかを前もって確認しておくといいでしょう。