事故を未然に防ぐために校正者ができること
世の中の重大事故のほとんどは、機械の誤動作ではなく人間のポカによるものです。それは広告作りも同じで、制作に関わる多くの部署でポカが発生しています。
原稿の誤記、意味不明のメモ、口頭による伝達ミス、目立たない赤字紙面に書き込まれた修正指示のこと。赤色以外で書かれた指示も「赤字」という。 More、訂正で生じた矛盾、差替版基本版から一部変更(商品追加、削除、内容差し替えなど)がある紙面パターンのこと。(⇔基本版) Moreの設定ミス、原稿が無い部分の消え残し原稿照合・赤字検版をした際の「チェックもれ」のことで、修正部分にダーマト等でチェック(=消し込み)がなく、正しい内容か確認されていない状態。校正紙にひそむ最も危険な地雷。消し残し。 More、勘違いの疑問紙面に記入した確認事項のこと。クライアントや得意先への確認が必要と思われる場合に校正者が用いる手段。 More、仮の画像を実画像に貼り替え忘れる、コピペによる化け、保存ミスによる先祖返りデザイナーさんが最新データでなく古いデータで作業してしまい、修正した箇所が修正前の内容に戻ってしまうこと。〈例〉前回1,000円を900円にした所が、また1,000円に戻っている! More…。
他部署のポカで事故が起きたとき、「それは校正の責任じゃない」と突っぱねる校正者もいれば、そういうポカを想定して事故を未然に防いでいる校正者もいます。どれだけポカをカバーできるか、それがダンクに求められる「校正」です。
その力をつけるには、事故事例を勉強するのが一番です。過去の失敗例を見て、今のやり方でその事故が防げるかを点検し、難しいのなら新しい方法を考えましょう。